フランス全土で今月上旬、この季節としては異例の霜が観測され、ブドウ畑に大きな被害が出ています。ただでさえコロナ禍のワイン業界にとって、さらなる打撃となりそうです。
欧州のワイン業界団体によると、ブドウ畑の霜被害はフランスのワイン生産地の80%に及び、地域によっては産出量の25~50%減少が見込まれている、とのこと。
あー、もう、とことん凍ってますね。。。
画像の上方に見える、スプリンクラーなどを使って、霜の影響を軽減する努力などをしていますが、フランスの生産者は皆肩を落としています。
上記は弊社扱いの、シャンパーニュ デクロ・フレールの生産者ジェジャコの畑の画像です。
まあ、ぶっちゃけると、霜はいつものことなんです。
なのに、何で今年はこんなに大騒ぎしているのかというと…
今年フランスは3月下旬から4月初旬まで記録的な暖かさが続いたのです。
シャンパーニュ地方の気温はなんと26度近くまで上昇した!との事。温暖化ですね〜なんて言っていたのです。
するとブドウの木は冬の休眠から暖かさにより成長が早まり、発芽します!
ブドウの赤ちゃんが誕生するのです。
しかし…!
なんとイースター休日4/4あたりから、1週間足らずの間に氷点下6度前後にまで下がりました。
やばい、ブドウの赤ちゃんが…!!!
ワイン生産者はブドウ畑に置いたロウソクなどに火をともしたり、スプリンクラーを使って気温の低下を防ごうとしたのですが、多くの場合、発芽したばかりのブドウの赤ちゃんを守ることはできませんでした…
気候変動の影響で植物の生育が早まる現象はフランスのほかにも至る所で発生しており、農作物が寒気による被害を受けやすくなっているようです。
霜が降った数日後に、新しく検討中のワインの一度出した価格を値上げしようとワイナリーもありましたし、年末に販売しようと思っていたソーテルヌも、今年は収穫出来そうにない為、販売出来ないと言われてしまいました。
脱炭素社会に向けて、最近世界が動き出しましたが、地球温暖化の影響が少しでも収まって、これ以上の被害拡大を防ぎたいところです。
(ああ、値上げが怖いなあ)
それではまた…!
Comments