このビデオはヴァルフォルモッサ2020年のハーベストビデオとなっております。
収穫は一年で最も激しく、最も困難な時期であると同時に、最も不思議な時期でもあります。
収穫は8月に始まり、ブドウの最適な熟成時期を決定し、10月に終わります。
この期間は、日の出から日没までが長くなっています。
ここからは収穫量やDOカヴァの規定が2020年に変更されたお話を。
この規定の変更は、カヴァを主要なライバルであるシャンパーニュやプロセッコとは一線を画すように設計されたようです。
その目的は、カヴァの評判を向上させ、消費を促進し、新たな消費者を惹きつけ、カヴァをシャンパーニュに代わる安価なワインと考えている消費者のマインドをチェンジ!する狙いが。
DOカヴァの会長であるハビエル・パジェス氏は、カヴァをシャンパーニュに代わる安価なワインとして消費するのではなく、人々にその明確な違いを知ってもらいたいと考えているそうで、"私たちは、歴史、品種、地中海性気候が非常に異なっています。そして、これらすべてが、ここ地中海地域では、非常に辛口で繊細でエレガントな長期熟成スパークリングワインを造っていることを世界に説明する機会を与えてくれています。シャンパーニュとは全く異なります。そして今、カヴァはシャンパーニュと同等かそれ以上の品質基準を持つようになりました。"との事。
2019年のクリスマス直前に開催されたカヴァ協会(Consejo Regulador del Cava)で満場一致で承認された変更点には、以下のより厳格な規制が含まれています。(年末に行われ、2020年に規定変更されています。)
☆レゼルバワインの樽での最低熟成期間は15ヶ月から18ヶ月に延長される。
☆最大収量は1ヘクタールあたり12トンから10トンに減少する。
☆全てのワインはヴィンテージまたはマルチヴィンテージの日付を記載する。
☆リゼルヴァとグラン・リゼルヴァはすべて有機栽培で、少なくとも10年以上の樹齢のブドウ畑で造られたものでなければならない。
Vallformosa社もこの変更点に対応した会社のひとつです。
ちなみに、最大収量に焦点を当ててみると、
シャンパーニュの収穫量は2019年に10,2トン/ha、2018年に10,8トン/haに設定されており、最近の最低限度の1つです。
つまりカヴァは、シャンパーニュよりも最大収穫量が減るんです!!!なんてこった!
しかし、対するシャンパーニュは・・・
2020年はコロナウイルスの影響でシャンパーニュの生産者とメゾンは、出荷量が「歴史的」に減少したことを受けて、今年の収穫量の制限を強化することに合意し、シャンパーニュの収穫量は、1ヘクタールあたり8トンのブドウの収量制限があることが決定しました。
これは2億3,000万本の生産量に相当すると、地方ワイン協議会は述べているそうです。
2億3,000万本・・・いくら需要の減少による価格下落から守ると言っても、仮に超低く見積もって、1本1000円と仮定しても、2300億の損失です・・・。
もちろん、Vallformosa社も昨年より作れなくなった分、大きな損失が出たと言っています。しかし、クオリティはその分高くなったと、マネージャーのERIC氏が言っていました。
・・・ん?これは値上げの可能性を存分に秘めている?
なので、消費者の皆様、もし、万が一値上げがあっても上記のれっきとした理由がありますので、何卒ご容赦くださいますようお願いいたします。(小声)
それでは皆様、よいお年をお迎えください。
来年は、もっといい年になりますように。
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